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  • 執筆者の写真栗原誠

税理士独立への道 ~独立開業~

町田市の税理士くりはらです。


いざ開業しようとした際に、何をすればよいのか何からやればよいのかわかりませんでした。参考までに私の経験談を書かせていただきます。開業にあたっては井ノ上陽一先生の「ひとり税理士の仕事術」など多数の書籍やメルマガ等を非常に参考にさせていただきました。強みも全然違うのですが、考え方などとても共感できるものが多いので開業を目指す方は読んだ方がよいと思います。


  

 ホームページ 


私はホームページはとても大切だと思ったので、イメージ作りから取り掛かりました。

見栄えがするいかにもというホームページというより、私の人柄や考えが伝わることを重視しました。レイアウトは友人税理士の許可を得て参考にさせてもらいました。

実際の製作は前職の担当先に依頼しました。ホームページ作成の専門ではなかったのですが、私のことをよく知っている方だったのと作品が素晴らしいのは知っていたのでお願いしました。おかげでとてもいい仕上がりになったと思っています。

写真も昔からよく撮ってもらっていた写真館で撮影してもらいました。雰囲気も穏やかなところなのでそんな感じになっていると思います。

肝心の文面は私が休みの合間に作ったのでいまいちのところもあるので、随時改定しているところです。

料金設定は難しかったのと料金自体掲載していない税理士のホームページは非常に多いので載せるのは問い合わせを遠ざける結果にならないか不安でした。

結論から言うと載せて正解だったと思います。ホームページを見ていただいてからの成約率は(件数は少ないですが)今のところ100%です。料金を載せていない先輩知人税理士に聞くと問い合わせは相見積もりが多く成約率は問い合わせ数の半分以下とのことでせっかく見積もりを出しても無駄になることが多いとのことでした。ただ問い合わせが少ないのは事実でこまめに更新をしてホームページを見てもらうようにする努力は必要だなと感じています。


 事務所開設 


もともと家を建てた当初から自宅で開業できる仕様にしてあったので、井ノ上先生の教え通り、事務所など借りず自宅でと考えていましたが、家族から思わぬ反対を受けました。

自宅を世間に晒すことになるのは危険だから嫌だと。なるほどそう考えるのかと思い、やむなく事務所を借りねばならなくなりました。

最初はシェアオフィスのようなところで安く済ませたいと思いましたが、折悪しくコロナ禍でいつまでも空きが出ませんでした。探しても物件は築40年とかばかり、そんな中キレイ目の築浅の物件に出会ってしまい、少々予算オーバーでしたが即決してしまいました。

正直、資金繰りを考えれば自宅開業が間違いないですが、家とは別に自分の事務所を構えるということにロマンのようなものを感じてしまう、特に男性は多いのではないでしょうか。

しかし、おかげで売上を確実に上げていかなければという重荷を背負うことになりました。

高い賃料を払ってさらに給料まで払っている世の中の会社経営者に尊敬の念を感じずにはいられなくなりました。

㊟現在は自宅開業としており、通勤時間ゼロとなっています。


 資金調達 


さあ色々お金が掛かってくると自己資金をそれほど準備していなかった私は融資を受けないと事業を軌道に乗せられるまで持ちこたえられません。

簡単な事業計画書を作成して日本政策金融公庫から300万円の融資を受けました。半年据え置きの7年返済、ちゃんと返していけるか不安。億単位で借金している世の中の会社経営者の胆力に畏敬の念を感じずにはいられませんでした。


 紹介サイト 


これは前の事務所の所長からやらない方がいいと言われていたので利用はしていません。

ただランディングページとかポータルサイトとかホームページの類かなと思い話を聞いてやってしまったのですが、いらなかったなと思っています。

まず肝心なのは最初から営業の話を聞かないことだと思います。開業当初のひよっこでは話を聞いたら開業時の不安からやってしまう確率が高いと思います。相手はその不安を巧みに突いてくるからです。なので最初から話は聞かないことです。

私は最初時間もあったので話も聞かずに断るのは悪いし、聞けば勉強になると思い相手をしていましたが、その時点で相手の術中にはまっていたのだと思います。

大事なことなので繰り返します、絶対に話を聞いてはいけません。

やるなら自分でよくよく調べて選んだ方がよいです、ホームページを見て向こうから自分の都合で予定を入れようと営業してくる会社は言い方は悪いですがたいていロクな会社ではないです。


 会計ソフト、申告ソフト 


会計ソフトは自分の好きなものを使えばよいと思いますが、困ったことに顧問先も好きなものを使うので一つに統一できません。私はfreee、MF、弥生、財務応援を自前で用意しています。基本金融機関からの自動取込が出来るfreeeかMFを勧めますが、ほぼすべての会計ソフトに対応できる自信はあるので、顧問先の使いたいもので対応します。(見慣れないソフトはある意味使うのが楽しみな時もあります)


申告ソフトはそれこそ自分が使い慣れたものに統一すればよいかと思います。私は達人シリーズを使っています。TKCやJDLやミロクのようにチェック機能など至れり尽くせりではないですが、地味に色んな会計ソフト等と連携できます。


 その他 


グループウェアと会計事務所の汎用的なノウハウ等を使いたかったので、私は明南会計のMyKomonと契約しています。顧客管理やスケジュール管理、事務所通信など多用しています。達人と連携した相続の財産シミュレーションなどはとてもいい商品になります。まだまだ機能を使い切れていませんが、さすが会計事務所向けのサービスです。


日々の情報収集としては税務通信や日経新聞がメインですが、他にも優良(有料)なコンテンツや情報源を持っています。


 おわりに 


開業してからまだ(もう?)半年ですが、本当に勤務時代とはガラリと変わりました。

まず勤務時間の概念もほとんどなくなりました。定時や残業とか全く考えません。

次にやりたいことややるべきことを自分の考えでやっています。やるもやらぬも自分次第。

また税理士試験時代の仲間と仕事が出来る幸運に恵まれ、ある意味切磋琢磨しています。

あとは何より顧問先が担当としてではなく自分の顧問先であること。これはいろんな意味で大きいです。

まだまだ未熟なところもあるし、改善すべき点もありますが、自分がやりたいこと(サービス)が自分の意志で提供できるのは勤務時代とはまた全然違うやりがいがあります。

そしてこの先どうなるかわからない、全く保証のない道を進む覚悟のような感じも今はしています。

1年後、数年後どうなっているかわかりませんが、自分を信じて進んでいけていたらいいですね。


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