• 栗原誠

ビジネスモデル

町田市の税理士くりはらです。


経営については経営者がプロですが、税理士は会計数値から収益性などを分析、判断しアドバイスすることが多いです。

税理士視点からビジネスモデルについて考えてみたいと思います。


 ビジネスモデルとは 


ビジネスモデルという用語は1990年代にアメリカで普及し、2000年代に日本でも聞かれるようになってきたようです。

定義を正確には知りませんが、「付加価値の提供と収益の獲得の仕組み」といった感じで大きく間違いはないかと思います。


自社の強みは何かとかどの市場で戦うとかありますが、この辺りはその事業の専門家である経営者の方が詳しいはずです。


 税理士の視点 


試算表を見るとき私は営業利益が出ているかどうかが気になります。

また、粗利率(売上総利益率)が業種平均と比較してどうかも判断します。


たいていの会社は概ね粗利は出ていますが、(節税は抜きにして)営業利益が出ていないことがあります。つまり粗利で販管費を賄えていないことになります。


例えば、売上が1,000万、原価が800万、販管費が300万の会社があったとします。

この場合、

売上高 1,000万

売上原価 800万(原価率80%)

粗利   200万(粗利率20%)

販管費  300万

営業利益▲100万(損失)

当期利益▲100万(損失)

となります。


この場合、営業利益をトントン(▲100万をゼロ)にするには、どうすればよいか。

売上を100万増やせばよい、ということではないです。

売上を100万増やすとあわせて原価も80万増えますので、利益増は20万にとどまります。

利益を100万増やしたいなら、100万÷20%(粗利率)=500万の売上増が必要になります。

この例では、売上がトータル1,500万(300万÷20%)必要ということになります。


ここで売上価格(付加価値)は適正か、原価は適正か、販管費は適正かを考えます。

売上は頭打ち、原価ももうこれ以上は削れない、という声が多いです。

販管費の中には固定費といった削れない費用が多くを占めていることもあります。


従業員の給与を削るわけにもいかないので、利益を出すために役員報酬を減らしている例(ゼロの場合も)もありますが、これでは何のために事業を始めたのかとなってしまいます。


 営業利益 


営業利益=売上高-売上原価-販管費 で表されます。


営業利益は会社の「本業の利益」を示すもので、営業利益が高いということは、「本業の収益力が高い」と判断できます。


つまり、少なくとも営業利益がプラスであればビジネスモデルが成立(事業が軌道に乗ってきた)しており、マイナスであればまだ成立していない(事業が軌道に乗っていない)と考えられるのではないでしょうか。


 おわりに 

 

ほとんどの経営者の方は、売上高や粗利率などは数字など見なくても驚くほど正確に把握されています。

さらに一歩踏み込んで、営業利益を上げるには売上がどのくらい必要かという視点も必要かと思います。

そして収益構造(販路等)の見直しや付加価値(メニュー等)の見直しのきっかけにつなげていただけたらと思います。






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